間中病院のリハビリテーション
多様なリハビリテーション
間中病院では、急性期リハビリテーションから回復期リハビリテーション、地域包括ケア病床にいたるまで、患者様の病状や疾患に適したリハビリ体制を築いています。小田原の地域に貢献するリハビリテーションを目指しています。
3つのリハビリステップ
1. 急性期リハビリテーション
怪我や病気等を治療・管理しながら、再発予防や身体機能低下の予防を目的に早期からリハビリテーションを行います。

寝たきりになると…
寝たきりによる不動によって、筋力の低下や関節拘縮、骨粗鬆症、持久力の低下、認知機能の低下が生じるといわれています。
筋力は、1日安静にしていると約2~4%減少、骨の強さを示す骨密度は20週ほどの安静により30~50%減少するといわれています(園田茂,2015)。また、動かないことにより認知機能の低下につながります。
寝たきりの不動を防ぐために、リスクを管理しながらリハビリテーションを行います。
2. 回復期リハビリテーション
特定の疾患に対しリハビリテーションを中心に行います。日常生活動作(ADL)の向上を目的に自宅での生活を想定したリハビリテーションを行います。365日体制で休みなくリハビリテーションを行うことにより、短い期間での身体機能の向上、退院を目指します。
間中病院の回復期リハビリテーションの特徴
対象疾患
傷病名 | 発症から 入院できる までの期間 |
入院期間の 上限 |
---|---|---|
脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷などの発症後もしくは手術後、又は義肢装具訓練を要する状態 | 2ヶ月 | 150日 |
高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頚髄損傷および頭部外傷を含む多部位外傷 | 2ヶ月 | 180日 |
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節もしくは膝関節の骨折又は2肢以上の多発骨折の発症後又は手術後 | 2ヶ月 | 90日 |
外科手術又は肺炎などの治癒時の安静により廃用症候群を有しており、手術後又は発症後 | 2ヶ月 | 90日 |
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の神経、筋、靭帯損傷 | 1ヶ月 | 60日 |
股関節又は膝関節の置換術後の状態 | 1ヶ月 | 90日 |
3. 地域包括ケア病床
回復期における特定の疾患以外の患者様を急性期病棟から受け入れ、長期リハビリテーションや在宅への復帰支援を行います。又、在宅や介護老健施設におられる方の緊急時の受け入れも行います。
対象となる方
- ① 急性期治療後、経過観察を必要とする方
- ② 急性期治療後、日常生活をおくれるようなリハビリを必要とする方
- ③ 家庭や施設から、一時的に入院を必要とする方(レスパイト入院など)
レスパイト入院とは…
レスパイト入院とは、要介護者の方の短期入院を受け入れる制度で、介護者の休息や冠婚葬祭の際などに用いられており、対象者は下記のような方になります。詳細はお問い合わせください。
・退院後はご自宅に帰る方 ・ご家族のレスパイトが必要な方 ・24時間医療看護が必要な方
病床の特徴
- ① 在宅復帰を見据えたリハビリテーションを提供
- ② 在宅復帰支援のための専門職員が在籍
- ③ 定額の入院費用 ※別途費用がかかる場合がございます
- ④ 最長入院期間60日間
リハビリテーションの実績
リハビリテーション症例件数 全 564件(平成28年度)
外来156件
■ 運動器疾患 138件
【内訳】
- 肩関節周囲炎…24件
- 変形性膝関節症…16件
- 橈骨遠位端骨折…13件
- 上腕骨骨折…12件
- 腰部脊柱管狭窄症…9件
- 膝蓋骨骨折…6件
- 頚椎症…5件
- 腰椎椎間板ヘルニア…4件
他
■ 脳血管疾患 18件
【内訳】
- 顔面神経麻痺…7件
- パーキンソン病…4件
他
入院408件
■ 運動器疾患 177件
【内訳】
- 大腿骨頚部・転子部骨折…58件
- 圧迫骨折…30件
- 足関節骨折…11件
- 膝蓋骨骨折…8件
- 橈骨遠位端骨折…7件
他
■ 脳血管疾患 139件
【内訳】
- 脳梗塞…104件
- 脳出血…15件
- 慢性硬膜下血種…9件
他
■ 廃用症候群 121件
【内訳】
- 肺炎…26件
- めまい…9件
他
その他リハビリテーションの取り組み
1. 家屋調査

患者様の退院にむけ必要な場合に、実際にリハビリテーションスタッフがご自宅へ訪問し廊下の幅、階段の有無、段差や手すりの位置や高さ、家具の配置を調査・把握することで、ご自宅での生活を想定したリハビリテーションを提供します。必要があればトイレや廊下などに、手すりの必要性の有無や設置場所を検討し専門会社に発注し、又、ご自宅にある家具の配置を検討することでより良いご自宅での生活を支援します。
2. 装具作成

リハビリテーションスタッフや医師が疼痛緩和や介助量の軽減を目的に、コルセットや下肢装具を患者様の疾患や症状に合わせた装具の検討、作成を依頼します。週に1回~2回専門会社に依頼し、採型や仮合わせなど行い装具を作成します。

3. チームカンファレンス

定期的に多職種による話合いを行います。一人の患者様に対し医師やリハビリテーションスタッフ、看護師、管理栄養士など様々な意見を交換し方向性を話し合います。交換した意見をもとにリハビリテーションの内容や治療方針、食事の内容について検討・実践をします。
また、ソーシャルワーカーも参加することによりご家族様や施設とも情報交換を行い、退院先の検討や退院後の生活を支援します。
チームカンファレンスによる多くの職種による話合いを定期的に行うことで一人の患者様を多くの職種により支えるチームアプローチを実現させています。
アクセス・駐車場
〒250-0012
神奈川県小田原市本町4-1-26